国政刻刻 一柳満喜子没50周年記念企画展「たどり来し道」をみて

2019年12月26日 カテゴリー:寄稿

11月初旬、近江八幡市のヴォーリズ学園ハイド記念館で開催された一柳満喜子ヴォーリズ夫人の没50周年記念企画展を拝見してきました。当日は最終日で、ふらっと訪れたにもかかわらず学園の先生が同行してくださり、満喜子夫人の幼少期からヴォーリズ氏との出会い・結婚、そして近江八幡で人生を捧げた教育事業の歴史にいたるまで詳しく説明していただきました。
夫のヴォーリズ氏についてはある程度のことは存じ上げていましたが、夫人については何の予備知識も持ち合わせずに企画展を訪れたものですから、大正から昭和の激動の時代に教育事業に人生を捧げた彼女の生きざまに感銘を受けました。

 

満喜子夫人は明治17年、兵庫県小野市で子爵・一柳家に生まれ24歳で神戸女学院を卒業されました。翌年にはアメリカへ単身留学し10年後に帰国、35歳でヴォーリズ氏と結婚し華族籍を離脱して大正8年に近江八幡へ来られました。そして3年後には滋賀県から認可を受けた私立清友園幼稚園の園長に就任され、あわせて近江兄弟社で働く女子従業員の教育事業責任者として活動されました。戦争中はやむなく教育事業を中断された時期もありましたが、戦後まもなく女学校校長と幼稚園園長に就任され、戦後の学制改革を契機として昭和26年、学校法人近江兄弟社学園の初代学園長として教育事業に取り組んでこられました。今日の素晴らしいヴォーリズ学園があるのも満喜子夫人の努力の賜物でありましょう。

 

さて、現在放送中のNHK朝ドラ「スカーレット」の舞台は甲賀市信楽町です。信楽は現在かつてない賑わいだと伺っています。いつの日にか一柳満喜子夫人が朝ドラの主人公に選ばれ、彼女の功績が全国に知れ渡るとともに、近江八幡地域がさらに賑わうことを願っています。