国政刻刻 学校の9月はじまりについて

2020年5月13日 カテゴリー:寄稿

滋賀県では県立学校と公立小中学校の休校が今月末まで延長されました。一部の地域では分散登校などの感染防止策をとりながら学校が再開されたところもありますが、全国ほとんどのところで今しばらくはこの状況が続きます。2月末から急きょ始まった今回の休校は春休みをはさんで3か月目に入りました。学校現場からは「学習機会の確保」や「生徒の心のケア」などに対して不安の声があがっています。特にこの春入学したばかりの1年生は学校に全く行っておらず、保護者の皆さんも「学校になじめるだろうか」「勉強は大丈夫だろうか」など心配しておられます。授業の遅れをどう取り戻すのかなど、6月から始まる予定の学校がどうなるのか想像がつきません。

 

そうしたときに浮上したのが入学・始業時期を9月に移行させる考え方です。事の発端は東京の高校生がSNSに投稿したメッセージでしたが、共感した全国の知事から前向きな発言が多く発せられ大きな反響を呼びました。過日の予算委員会でも萩生田文科大臣から「大きな選択肢のひとつ」という発言もありました。

 

では9月入学にすればどんなメリットがあるのでしょうか。まず本来の学習ができていないので、全ての子どもが改めてしっかりと学ぶことができます。また中止になったスポーツ大会や学校行事なども開催できます。インターハイも高校野球も開催可能でしょう。次に入試の季節が冬から夏に変わることで受験生の体調面や試験当日の大雪に対して心配することがなくなります。さらに先進国では9月入学がほとんどなので、国際標準に合わせることで人材交流が活発となり教育の国際化が進みます。もちろん課題もありますが「失われた子どもたちの学びをどうするか」「現場対応はできるのか」を念頭に、この危機を契機として9月入学・始業について前向きに検討すべきではないかと考えます。
(5月8日執筆)